2012年11月5日月曜日

“キレる子ども”というラベル

マスメディアでは、一昔前から子どもたちについて「すぐキレる」とか、「甘やかされて育って我慢を知らない」と言っているのを見聞きします。僕もはじめは、そういうもんかもなと思っていたのですが、今は、本当か?と怪しんでいます。そう思うようになったのは、『モンスターハンター』をしてからです。

『モンスターハンター』を知らない人は少ないと思います。人気のゲームですから。そんなに面白いのかと思って、モンスターハンター2を中古で買ってやってみました。やったことがある人は分かると思いますけど、めちゃくちゃ面倒くさくないですか?僕は、2番目に出てくる『ドスファンゴ』というモンスターに立ち上がっては突撃され、立ち上がっては突撃されて、全然倒せず、武器を強化しようと思っても、なかなかお金がたまらずで、イライラの頂点に達し、数日後に売ってしまいました。

そこで、ふと立ち止まって、こんなに忍耐力を必要とするゲームを今の子どもたちはやっているのかと感心しました。メディアで「キレる」とか、「我慢をしらない」などという言われ方をされていることに違和感を覚えたのは、その時です。自分の方がよっぽど忍耐力がないのではないかと不安になります。

カウンセラーの友達に聞くと、『メタルギアソリッド』というゲームは、さらに忍耐力が必要らしく、それをやっている子どもがいたら、それだけで、その忍耐力を褒めてやらなければいけない、とのことでした。昔のゲームは、そんなに忍耐を要求しなかったと思うのですが、どうなんでしょうね?

キレると言われている子どももカウンセリングに来させられたりするのですが、外から理解されづらいだけで、意味も分からず突然カッとなって怒るということはほとんどないです。本人の中では、そうならざるを得ないストーリーがあるのです。

今の、キレる子どもが増えているという事態は、大人の側の要因もあるのだと思います。自分たちにはよく分からない子どもを見たときに、『キレる子ども』というラベルを貼って、距離を置く。そして、そういう子なんだから自分たちが理解できないのは、当然なのだと納得しているような気もします。どうして感情的になっているのかを理解しようという姿勢をもう少し示すだけで、関係が変わっていくこともあるのではないでしょうか。

これと似たラベルの貼り方に、モンスターペアレントというものがあります。考えないといけないのは、『キレる子ども』『モンスターペアレント』というラベルを貼ることで、どんなメリット・デメリットがあるのかということではないでしょうか?やっぱり何かのラベルを貼ることで、相手との関係が良くなるものじゃないとメリットが少ないですよね。


最近の子どもはすぐキレるとぼやく前に…。
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