2014年11月30日日曜日

変わらないことの方が難しい

今の状況を何とかしようと頑張っているのだけど、なかなか変わらない。進歩が見えないということ、誰にでもあると思います。モチベーションを維持するのが難しいときです。

僕は、そういうとき、養老猛司さんの『バカの壁』で書かれていたことを思いだします。文中には、人間は細胞分裂を繰り返しているので、本当は日々変わっているのだと書かれていました。ただ、自分に対する自分のイメージだけが変わらないので、変わっていないと感じるんだということです。

考えてみたらそうですよね。毎日、何かしらの小さな変化はあるわけで、そこを見落としてしまっているのかもしれません。

変わらないと感じるとき、新しいことをやってみるのも1つの方法です。けれど、すでにモチベーションが下がってきている時は、ちょっと立ち止まって、すでに変化したところを探してみると良いのかもしれません。


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2014年9月30日火曜日

期限があるのにやる気が出ない場合に考えたらいい事

やらなければいけない課題があるのに、なかなか取り掛かれなくて、気がかりではあるのにやっぱりやらなくて、モヤモヤして気が重い時ってありませんか?

こういう時、1つ振り返ることで自分のパターンが分かります。それは子どものころ、夏休みの宿題をどうしていたか?です。

大きく分けて4つのタイプがあると思います。
1つ目は、夏休みが始まってすぐに宿題を終わらせて、残った時間はのんびり過ごすタイプの人。
2つ目は、計画を立てて、毎日コツコツと頑張るタイプの人。
3つ目は、全然やらなくて、最終日に親に怒られて泣きながらやるタイプの人です。
4つ目は、結局、宿題をやらずに怒られるタイプの人です。

まず、4つ目のタイプの人は、そもそも期限があるような仕事にはつかないようにしたらいいかもしれません。期限があることが相当ストレスになると思います。

僕は、3つ目のタイプでした。最後まで先延ばしして、最終日に必死にやってました。そして、その傾向は今でも続いています。たとえば、学会で発表する予定でも、ギリギリになってお尻に火がつくまで取り掛かれません。

期限があるのにギリギリまでやる気になれない人は、僕のように、夏休みの宿題を最後までやらないタイプの人ではないですか?もしそうなら、やる気にならないことに気をもんでモヤモヤするのはもったいないですよ。追い詰められたらちゃんとやるんですから、それまでは棚上げしてのんびりしているといいですよ。僕は、このことに気づいてから、期限があっても気楽に過ごせるようになりました。

もし、もともとは1つ目や2つ目のタイプなのにやる気が出ないというのでしたら、原因は別の所にあるのかもしれません。ちゃんと眠れているか?食べれているか?をチェックしてみて、それも出来ていなかったら抑うつ状態かもしれませんから、専門家に相談する方がいいですよ。
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2014年8月10日日曜日

今の仕事に向いてないな、と思ったとき

最近、新卒の社会人1年目の人と話す機会が続きました。その中で、“本当に自分が今の仕事に合っているんだろうか?”と悩んでいました。

こういう風に悩むのは、その仕事に向いている証、とまでは言えないけれど、最低条件を満たしていると思うのですがどうでしょうか。逆に、自分と同じ仕事をしていて、“この人、向いてないなぁ”と思ったら、観察してみてください。その仕事に向いているかどうかなんていう葛藤を持っている人は、ほとんどいないと思います。

そういう風に悩めるというのは、それだけ仕事にきちんと向き合っているということですし、できてない部分をちゃんと見つめることができているという証拠です。その葛藤を持ち続けることは、苦しいけれど、本当は一番の成長にもつながるのではないでしょうか?

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2014年7月30日水曜日

精神的に具合が悪くなるときに共通していること

前回、持ち味について書いたので、それに関連することを書こうと思います。

病院の精神科を受診する人に共通することは、とても大雑把に言ってしまえば、“持ち味が活かせなくなっている”ということです。精神的に具合が悪くなってしまうまでには、色んな背景や、環境、その人の体の状態などの要素があるのですが、共通点は本来の持ち味や自分らしさが外に出てこなくなっているということです。

ですから、その持ち味が活かされるように工夫をすることで、元気になることが多いです。

たとえば、小さいころ、落ち着きがなかった人は、落ち着きがないような生き方をするといいです。子どものころにスポーツを選ぶときも、バスケットとかサッカーのような絶えず動き回る落ち着きのないスポーツがいいですし、勉強をするときも、短い時間でチョコチョコ教科を変えるといいです。仕事を持つようになっても、職人さんみたいに同じ作業をコツコツ続ける仕事よりは、様々な所に出向き、色んな人と会うような仕事が合っているのかもしれません。

そういう人が、ジッと同じ作業をしなければいけない仕事につくと、持ち味が活かされなくなって、途端に不調に陥ってしまいます。

同じように、気持ちの起伏が激しい人は、できるだけ気分屋的に生きるのが良いのかもしれないですし、神経質で細かい人は、正確性が求められるような仕事をすると細かさが活かされるかもしれません。

そう考えると、自分の持ち味をしっかり把握し、それが活かされる工夫、阻害されない配慮をすることが、健康のための1つのコツと言えそうです。

前回記事:『自分の持ち味を知るには

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2014年6月30日月曜日

自分の持ち味を知るには

前回、コミュニケーションスキルを上げるよりも、自分の特徴を知る方が先なのではないかと書きました。

そうすると、じゃあ、自分の特徴や持ち味は何なのか?という疑問が出てきます。それを知るのは案外簡単で、幼少期にどんな子どもだったのかを聞けばすぐにわかります。『三つ子の魂百まで』というやつです。

僕は、病院の仕事の中で、未熟児で生まれた子の発達検査をしています。3歳くらいの子どもは、本当に個性が豊かです。まだ、社会に出る前なので、個性が削られずにそのままむき出しになっています。その頃の自分がどんなだったか?を聞いて、そのエッセンスを抽出すると、自分の持ち味が分かってきます。

たとえば、僕は小さいころ、「危ないからそっちに行っちゃダメよ」と言われても、その制止を振り切って、興味があるところに行こうとする子だったらしいです。その特徴は大人になっても変わらず、治安が良くない国を旅して充実感を得たりしています。

ですから、自分を知るためには、わざわざ旅に出たり、滝に打たれたりする必要はなくて、幼少期の様子を親に聞けばこと足りますよ。

関連する記事:『精神的に具合が悪くなるときに共通していること

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2014年5月26日月曜日

アンチコミュニケーションスキルのすゝめ

1年ほどまえに、職人さんに頼んでテーブルを作ってもらいました。僕は家具に対するこだわりが強いので、細かいところまで“こうしたい”というイメージを持っています。その職人さんに初めて会った時、「天板をこんな形にしたいんですけど、できますか?」「足は、こういう風に組んでもらいたいんですけど、可能ですか?」と質問をぶつけました。すると、かなり長めの沈黙があって、こちらが不安になってきたころに「…たぶん、できます…」「それは、まぁ、可能です」とボソっと答えます。はじめ、この沈黙はなんの時間だろう?と思っていたのですが、すぐにその職人さんが頭の中でイメージしてくれているんだなと分かりました。

これは、一般的なコミュニケーションスキルという点では全くダメですよね。けれど、家具職人として考えた場合、流暢にセールストークを繰り広げる人よりは実直さが伝わって、ずっと信頼できるわけです。僕は、その職人さんとのやり取りが気に入り、テーブルを依頼しました。

社会生活をおくる上で、コミュニケーションスキルが大事だということはずっと言われています。けれど、たとえば、この職人さんが売り上げを増やしたいと思って、コミュニケーションスキルを学んだとすると、この人の良さが伝わらなくなってしまうかもしれません。

人が違えば個性も違うわけですし、コミュニケーションの取り方も違うわけです。ですから、僕自身は、スキルとしてコミュニケーションを学ぶよりも、自分の特徴を知る方が先だと思うし、強調されるべきではないか?と考えています。模範とされるようなコミュニケーションの取り方を目指すよりも、自分の良さがもっと活かされるコミュニケーションってどんなコミュニケーションだろう?と考えてみる方が良いと思うのです。

カウンセラーは、コミュニケーションを用いて仕事をします。ですが、魅力的なカウンセラーはみんなクセがあります。これは、自分の特徴を活かしたコミュニケーションをとるようになっているのかもしれませんね。

コミュニケーションについての別の記事:『コミュニケーションを上達させるには

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2014年4月30日水曜日

コミュニケーションを上達させるには

仕事でも、学校でも、家庭でも、人間関係があるところには、必ずコミュニケーションが生じます。そこが上手な人は、人間関係も円滑にすすむということでコミュニケーションについてのhow-to本はたくさん出版されています。

そのような本を読むと、確かにこうすればいいかもしれないというコミュニケーションの取り方が書いてあります。けれど、僕は、その効果がどれほどあるのだろう?と疑問を持っています。どうしてかと言うと、how-to本を読んで、“こうしたらいいんだ”と頭で理解することと、それを行動にうつすことは別だからです。本を読んで“なるほど”と感心して、ほとんど実践されない、もしくは、実践してもすぐに元に戻ってるということが多いのではないでしょうか?つまり、 how-to本の効果は、“こうしたらいいんだ”と頭で理解することで安心感が得られるということではないでしょうか?

僕は、そういう本を読むよりも、身近で、参考になりそうな人を探す方がいいんじゃないかと思っています。たとえば“聴き上手になりたい”と思ったら、自分が話していて話しやすい人をよく観察する、“嫌なことを断れるようになりたい”と思ったら、上手に断っている人をよく観察する、というやり方です。

本を読むよりも、実際に観察した方が入ってくる情報量が多いですよね。本では伝えられない声の調子とか、身ぶり、雰囲気なども分かります。“こんな風な話し方っていいな”というイメージができると、特別なことをしなくても、そのコミュニケーションの取り方が自然に身についていきます。

“特別なことをしないでも観察しているだけで上達するなんて、そんなわけないだろう”と思う人もいるかもしれません。けれど、赤ちゃんの時はそうやってコミュニケーションを覚えるのですから、実は一番自然なやり方なのかもしれませんよ。

ボリビアで出会った赤ちゃん

僕も、自分が好きな治療者がいたら、お願いして患者さんとの治療場面を見せてもらったりしています。もちろん、自分の持ち味と、その人の持ち味は違うので丸っきり同じになろうとするのは無理があります。けれど、自分の持ち味と違うものはちゃんと身につかないものですから、その点についても心配ありません。

僕は、このやり方の方がhow-to本よりも役立つと思っているのですが、どうでしょうか?こんな話を本にしようと思ったら1、2ページで書くことがなくなってしまうので、本にはなりにくいですね。

続きの記事:『アンチコミュニケーションスキルのすゝめ

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2014年3月24日月曜日

子どもがゲームをやめられないときは、有効活用してみよう

子どもがゲームに夢中になっている時、それをやめさせてご飯を食べさせたり、お風呂に入れさせたり、宿題をやらせたりするのは大変です。それに苦労している親御さんは多いのではないでしょうか?子どももゲームを続けたいから、「セーブできるところまで待って」とか「今、ボスと戦ってるからやめれない」とか様々な理由をつけて抵抗します。その後、すぐにゲームを切り上げる子は、要領が良いですが、多くの子はやめることができず、親子でのバトルが発生してしまいます。そして、あるときは親が根負けし、また、あるときは子どもがゲームを取り上げられるという結末をむかえます。

ゲームを取り上げるというのは、やめられない子どもに対してしばしば行使される親の権限です。ですが、せっかく買ってあげたゲームをずっとやらせないでおくのはもったいないですし、子どもに「返して!」「友達と話が合わなくなる!」などとしつこく言われると、結局はゲームを返してしまうことも多いようです。そうしてしばらく時間が経つと、いつの間にかまたバトルの日々になってしまいます。ですから、取り上げる方法は、短い期間の解決にしかならないようです。

僕は、子どもがゲームをやめられないことを、何とか成長の機会にできないかな?と考えていて、いい方法を思いつきました。困っている人がいたら、一度試してみてください。

その方法というのは、ニンテンドーDSとか、PlayStation Vitaなどのような携帯型ゲーム機を週末だけ充電させて、平日は充電させずに親が充電器を持っているというやり方です。こうすることによって、平日、毎日遊びたければ、自分で遊ぶ時間をコントロールしなければいけません。もし、我慢できずに遊び続けて月曜日に充電が切れてしまったら、火曜から金曜までゲームが出来ずに自分が困ります。毎日、ゲームで遊びたければ、自分で自分の欲求をコントロールする必要が出てきます。ですから、親御さんが怒って、子どもの欲求をコントロールする必要がなくなります。

これをすることによって、親にとってはイライラの元になっていたゲームも、子どもが欲求のコントロールを学ぶための道具になります。このやり方を試してくれた親御さんの感想では、親子のバトルがなくなってずいぶん楽になったと言っていました。子ども自身も、ちゃんと計算して自制できるようになったらしいです。

ただ、これには1つ落とし穴があって、Wiiとか、PlayStation4のようなテレビゲーム機も持っている家庭では、充電が切れたときにそっちをやってしまって意味がなくなってしまいます。携帯型のゲーム機しか持っていない方は、どうぞお試しください。


携帯型のゲーム機は、下の画像のようなものですよ。わざわざ買う必要はないですが、参考までに。
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PlayStation Vita Wi-Fiモデル ホワイト (PCH-2000ZA12)
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2014年3月15日土曜日

言いにくいことの伝え方

これは、カウンセリングで、というよりは、普段の生活の中で自分が使っているコミュニケーションのちょっとしたスキルです。

これを言ったら怒られる、けど、言わなきゃいけないということが誰にでもあると思います。そういうとき、その内容を言う前に、それを言ったことで相手に起こるであろう状態をはじめにお知らせするといいですよ。

例えば、「これ言ったら怒ると思うけど、、、冷蔵庫に入ってたアイス食べちゃったよ」と言うと、そんなに怒られません。きっと怒るだろうとアナウンスしておくと、なぜ緩和されるのか?おそらくその予言どおりに自分がなってしまうのが嫌だというあまのじゃくのような気持ちが、誰にでもあるからなのかもしれません。

けれど、この方法には限度があって、「これ言ったら怒るだろうけど、、、結婚指輪なくしちゃった」と言ったら、やっぱり怒られます。あまのじゃくとかどうでもよくなって、とても怒られます。でも、些細なことだったら使えますよ。


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2014年2月25日火曜日

色んな意見を引き出すには・・・3

前回の記事を書いた後、また思いついたことがあったので書きます。今回は、どうやったら発想を自由にすることができるのか?についてです。

最近は、エビデンスベースドという言葉をよく聞くようになりました。僕がいる医療の業界でももちろん使われますし、他の業界でも使われているのを見聞きしました。今の時代は、論理的な根拠を持っていることが歓迎されるようです。

けれど僕は、発想ということについて言えば、論理は自由を奪うんじゃないかな?と思っています。

僕が好きな精神科医に神田橋譲治という先生がいます。この人は、精神医学や臨床心理の業界で知らない人はいないぐらい有名です。その神田橋先生が、研修会で「お風呂に焼酎をキャップ一杯入れると、何かに効く」と言っていて、思わずのけぞってしまいました。全く非論理的だし、なんか怪しいですよね。

けれど、怪しいからそれをやる時にはこちら側の意思がかなり必要になります。逆に論理的なことは、そうしなければいけないような強制力を帯びがちです。

ですから、何かのアイディアを考えている時は、非論理的な発想も出してみるとどうでしょう。その場の雰囲気が、自由な発想を生み出しやすいものになるかもしれませんよ。

関連記事『色んな意見を引き出すには・・・』『色んな意見を引き出すには・・・2


焼酎風呂については、こちらの本に載っています。その他にも、すぐに、お金をかけずに実践できそうな方法がたくさん載っています。

精神科養生のコツ 改訂
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2014年2月15日土曜日

色んな意見を引き出すには・・・2

前回は、色んな意見を引き出すには、実は、制約があった方が良いのでは?と書きました。けれど、何かアイディアが出てきづらいときには、その枠から飛び出すような意見を言ってみることも有効ですよね。一度、あえて突飛な考えを出してみることで、知らないうちにできていた制約が外れて、アイディアがわいてくることがあります。

前回言っていたことと矛盾しているようですが、確かにそういう場合もあるんです。どっちも“制約”とだけ言ってしまうとよく分からなくなってしまうのですが、何に対する制約かが違うのだと思います。

前回言っていた制約は、コミュニケーションを続けるための制約です。これを無視したような突飛な意見だと、それ以上のやり取りがなくなってしまいます。そうすると、意見は出にくくなってしまうのだと思います。

今回話している制約は、アイディア自体に対して何となく作ってしまっている枠組みのようなものです。こういう制約は、取っ払った方が意見が出やすいので、そのために一度、突飛な考えを出してみるといいのだと思います。

この時の制約を打ち破るのは、楽しいですよね。はじめに突飛な意見を言った人だけじゃなく、その場にいる人は、その後、楽しく意見を出すことができます。きっと、窮屈な状態から抜け出せた解放感があるのだと思います。


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2014年1月20日月曜日

色んな意見を引き出すには・・・

最近、幅広い意見を引き出したいときには、自由に何でも語ろうというよりは、何らかの制約があった方がいいのだなと思うようになりました。そうなったのは、ネット上の書き込みを見てからです。

僕は、サッカーが好きで、海外で活躍している選手のニュースをYahooでチェックしています。それを読んでいると、ニュースの下にその記事に対するコメントを誰でも書き込めるようになっています。はじめは気にしてなかったのですが、そのうち、記事と一緒にそのコメントも見るようになりました。ずっと読んでいると、それらのコメントは二極化してることが分かってきました。その選手をとても持ち上げているか、ひどくこき下ろしているか、多くの意見が記事ごとにどちらかに収束していってます。それを読んでる分には、おもしろさもあります。けれど、コミュニケーションという点では、誰でも、自由に、自分の素性を明かさないで書き込めるので、広がりが出るのかと思っていたのですが、実は乏しくなっているように見えます。

自分と同じようにサッカーが好きな友達と話している方が、たとえ互いにサッカーについて詳しくなくても、意見としては様々なものが出てきます。サッカー以外でも何でもいいので試してみて下さい。きっと面と向かって話す方が色んな意見が出ますよ。

どうしてそうなるのか?その理由は1つではないでしょうが、僕はコミュニケーションに制約があることも関係していると思います。

面と向かって話すときのことを思い出すと、相手の意見も聞かなくちゃいけないし、ある程度、話を合わせることも大切になってきます。また、相手が受け取れるように話したり、ひどい悪態をついたら自分が白い目で見られるかもしれないことも気にしなくちゃいけません。つまり、何気なく話していることでも、実は制約が多いなかで会話しているわけです。けれど、そういう制約があることで、意見が極端な方にいってしまわずに、色々なアイディアが出るのかもしれません。

僕が好きな建築家で、中村好文という方がいるのですが、その人が建築について「ある種の悪条件っていうのは、わりと良い方にいくことが多い」と言ってました。土地が狭いとか、日当たりが悪いとか、そういった条件があるから、それを補うような工夫が必要になって、良い家ができるということのようです。コミュニケーションも、案外これと似ているのかもしれませんね。

続きの記事:『色んな意見が引き出すには・・・2




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